まず、「FPとはなにか?」というところから始めていきましょう。
FP(ファイナンシャルプランナー)とは?
FP(ファイナンシャルプランナー)とは、顧客のライフプラン上の希望や目標を実現するために、顧客の収入や資産・負債などのデータを集めて、現状を分析した上で、必要に応じて弁護士、税理士等の専門家の協力を得ながら資金計画、保険・投資対策、税金対策などをトータルに顧客の資産設計を立案し、その実行を支援する専門家のことです。
このように、ライフプランを実現するために資産設計を立案することをファイナンシャルプランニングといいます。
FPはさまざまな分野をまたいだ包括的な視点でプランニングを行っており、単に運用のアドバイスや節税対策のみを行うことはファイナンシャルプランニングとはいいません。
FPが求められる背景
FPが求められる背景として以下のようなものがあります。
[box class=”box25″] ・個人の金融資産の増加・金融商品の多様化
・高齢化社会の進展[/box]
個人の金融資産の増加
個人の金融資産が増加したことにより、その金融資産をどのように運用していくかは多くの人が関心を持っていることでしょう。
これまでの預貯金だけではなく、有価証券や投資信託による運用などさまざまな方法によって自己の資産を守っていく必要があります。
金融商品の多様化
その一方で、個人が金融資産を運用し、守っていくための方法は多様化しています。
金融商品やサービスの選択肢が多様化したことにより、顧客が適切に商品やサービスを選択するために、専門的な知識を持ったアドバイザーであるFPが必要となってきているのです。
高齢化社会の進展
日本では高齢化社会が急速に進展しています。
さらに、少子化が進み、当面の間は少子高齢化が続くことが予想されています。
そのため、公的年金制度を現状のまま維持することが難しくなっており、老後の年金設計を考えるにあたりしっかりとしたライフプランを立てる必要があります。
このような理由から、個人の金融資産に関してトータルに適切なアドバイスをし、個人の経済的自立を支援するFPのニーズは高まっています。
FPの職業倫理
このように、FPは顧客のライフプランを実現するために収入や資産、負債状況、さらには家庭状況といったプライベートな情報をしっかりと把握する必要があります。
そこで、FPには守るべき基本的なルールが2つあります。
- 顧客利益の優先
- 守秘義務の遵守
顧客利益の優先
FPは業務を行うにあたり、顧客の利益を最優先に考えなくてはならず、FPの利益を優先してはなりません。
守秘義務の遵守
FPは顧客の個人情報を詳しく知る立場にあります。
そのため、そこで得た個人情報を顧客の許可なく外部に漏らしてはいけません。
ただし、顧客の許可があれば、別の専門家に協力を求める際などに情報を提供することは可能です。